IZ物語 Presentation2
Presentation1はコチラ→IZ物語〜コピーライターになりたかった男〜Presentation1
IZ物語〜コピーライターになりたかった男〜
Presentation2<社内報>
M社宣伝部に入社したIzのヒトを凍らせる技は、日々、次々と繰り広げられていったのである。
「専務電話事件」以来、Izの電話の12番にはビニールテープが貼られ、専用回線を取ることはなくなった。
さらに電話の応対を総務の教育係にしっかり教育させ、その2,3日後・・・。
社長から私宛にかかって来た電話を受けたIz。
「あ〜ご苦労さん。Mだけど、Iさんいるかな?」と云われ、
しつこく、「どちらの Mさんですか?」と何度も尋ね、
社員に認識されないショックを社長に与えたことは、まだ、まだ、小 咄にすぎない・・・。
(ちなみにM-CosmeticsのMはモロに社長の名字であった(爆))
そこで、いつまでもIzをブラブラさせておくわけにもいかないので、参加させることにし、アシスタントのなかでも、しっかりしていて、仕事もできるAと初回は組ませることにした。
Iz以外はデザイナーのタマゴなので、自分たちが文章を書かずに済むというので、社内報にIzが加わり、大喜びした彼女たちだったが、ソレがぬか喜びに変わるのはそう、時間のかかることではなかった。
社内報の取材はすべてメモで行い、メモを元に原稿制作させていた。
そして、文字原稿とデザインのラフができあがったところで、私がチェックし、赤をいれて、本制作にとりかかる。
◆常識的なことだとは思うが、上司、師匠、先輩etc.目上のヒトに自分の原稿を見て貰うためには、きちんと仕上げて、誤字・脱字など原稿チェック以前の問題である。◆
特集ページは自分たちでいろいろネタ探しをするが、レギュラーページで「部署訪問」のコーナーがあり、そのときは、間の悪いというか・・海外事業部のアンテナショップ。しかもランジェリー・・・。
(云いたか、ないが、このショップマスターのN美もいい年して、そーとーなバカモノだった!この話は、また、番外編で・・・(爆))
発行日一週間前になっても、原稿をもってこないので、Aに尋ねると、文字原稿がまだ、あがってないとか・・・・。
取材から3日は経っている。
「Iz、原稿どーなってる?」
「*シィー、あ、えっと、シィー・・・できてはいるんですが、
全部じゃないです!」
<できとんのかいっ!できてへんのかいっ全部できてないのは、できてるとはいわんわいっ!!!!>
(*=Izのクセで、歯の間から息を吸うような音を出しながら、喋る。後に、この音だけでノイローゼ 状態が一気にmaxに達して社内でキレたのは、Aちゃんである)
「持ってきて!」
そう云われて、のろのろ立ち上がって原稿を持ってきたが、ワープロ打ちでもなんでもない、自分のメモノートに書いたものを私に見せた。
「ね?コレのどこができてるの?全然、できてないぢゃない!」
「はい。だから、全部はできてないと・・・・」
「・・・・ふーん。・・・ぢゃ、内容はできてるってことね?どれがそう?」
「い、いえ。内容は、まだ、これから・・・・」
「は?あんた、できてるってさっき云ったでしょ?ぢゃ、何ができてるの?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・・」
「シャキシャキしなさい!忙しいんだから」
「はいっ!!出来てません!」
「・・・・・・・・」唖然、呆然、呆気に脚気・・・・(〇o〇;)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「できてるってウソ?・・・だったの?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・・構成を考えてて・・シィー、あ、えっと、シィー」
「文章は書かないと進まないよ。
とりあえず、ひととおり書いてみて、推敲する!基本でしょ?
席に戻って、とっとと書く!わかった?
わかったら、夕方までに書いて私のデスクにおいておくようにね」
そう、言い残すと、私は打ち合わせに出かけた。
打ち合わせが終わったのは、午前0:00を回っていた。
もちろん、直帰するつもりだったがIzに「原稿書いとけ」と言い捨てるようにして出かけたことや、頑張り屋のAちゃんが残業してるんぢゃないかということも気になって、タクシーで本社のほうへ回ってみると、宣伝部の電気が煌々と点いている。
あ、やっぱり・・・と、思い、タクシーを降りて、近くのコンビニでおにぎりやサンドイッチや飲み物を買って、社屋に入っていった。
そこにいたのは、Aちゃんがひとり。Macと格闘していた。
「Izは?」
「帰りました」
「あ。そっか。ヤツんち遠いモンね・・・・」(Izは埼玉から世田谷まで通っていた。)
「いえ、帰ったのは定時(18:00)です」(-_-;
「あ。そう・・・で?あなたは?原稿まだ終わらないの?何やってる?」
声を掛けながら、自分のデスクへ歩いていった。
「原稿は終わったんですけど、社内報やっとかないと間に合わないんで・・・・」
「あれ???」
自分のデスクのヤマのような、電話の連絡メモをどけてみても、みんなが提出した日報をどけてみても、見あたらない・・・・
そう。Izに言いつけておいた原稿。
あ、そーか。Aちゃんが持ってるんだ!デザインするために!・・・・
しかし、私チェックしとらんぞ・・・・???
「ねぇ?社内報の原稿そこにある?」
「いま、やってるところですけど・・・・」
やっぱり!!!と、思ってMacに近づいてAちゃんの手元をのぞき込んだがないっ!
「これぢゃなくて?」とモニターを指さしながら、Aちゃんは不安げに私を見上げた。
「文字原稿は?」
「あれ?Iさんの机の上にありませんでした?」
そう。Aちゃんは、文字原稿を待っていると間に合わないと感じたらしく、進められる部分(総務からのお知らせなど定番記事)をひとりでやっていたらしい。
コンビニで買ってきたものをそっと脇へ置いて、「あとで、食べてね」と帰宅した。
その翌日。
私は、自由出退勤が認められているので、朝、会議や来客のないときは、10:30に出社していた。
当然、AちゃんやIzは定時出社(9:00)。
出社して、コーヒーを持って席につきながら、昨日の日報や電話メモに目を通していた。
ひととおり処理を終えて、デスクを見たが、やはり原稿はない。
「Iz、昨日云った原稿は?」
「いま、やってますっ!」
<な、な、なんですとぉ〜〜〜!!昨日の夕方までに出せと云っておいたのに!
アタイを舐めとんのかいっ??(▼▼)y−〜>
「Iz、ちょっと・・・・」
のそのそと、私のデスクに近づいてきて、私の傍らにつくなり、Izは大きなため息をついた。カチンときたが、ググッと押さえて、
「どーゆーこと?昨日の夕方には提出しておくように云ったのに?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・できなかったんで、
家で考えてこようかとシィー、あ、えっと、シィー」
「うん。それはいい。で、今朝になっても提出されてないのはどういうコト?」
「シィー、あ、えっと、シィーウチにワープロがないんで・・・・・」
「ワープロがなきゃ、手書きでも
きちんと清書したものを出そうって気がないの?」
「昨日、見せたとき、ワープロ打ちぢゃなくって怒られたんで・・シィー」
「昨日、私が云ったのはそーゆーことぢゃないでしょ?
できてなかったじゃない。全然。
違う?昨日、手書きでも、ラフ書きでも原稿できてた?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・・・」
「とにかく、いま、ワープロ打ってるんなら、午前中にできるわね?」
「はいっ!」
「ぢゃ、これから社長室へ行って、午後一には戻るから仕上げといてね
そう云って、社長室へ出かけたのが11:00過ぎ。
社長との打ち合わせ中のちょうど、お昼過ぎ。社長室の電話がなった。
社長秘書から、ショップの店長 から私あてへの電話だという。
打ち合わせ中の旨を伝えると秘書は「私もそーいったんですが、緊急だそうですが・・・・」
しょうがなく、たちあがり電話に出た。
「Iさん。困りますぅ。Izさんがもう一回取材させてくれってきてるんですが、お客さんいらっしゃるし、今日、今ぢゃないとだめなんでしょうか?Izさんにも、後で手が空き次第内線いれるからっていったんですけど『お願いします』の一点張で・・・」
Izに電話を代わって貰うと
「アンタ、そこでなにやってるの?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・・」
「取材はこの間終わったでしょ?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・わからないとこがあったんで・・・・」
「とにかく、自分のデスクに戻ってなさいっ!」
社長室で、社長がいることもすっかり忘れさせていただいた私は、声を荒げて、電話を切ってしまった。
近くにいた、社長と常務、営業の次長をビビらせてしまったらしい。
慌てて、昼食もとらず宣伝部のあるビルに戻り、Izを呼んだ。
「どういうことなの?」
「書いててわからないことがあったんで・・・・」
「原稿できてるんぢゃなかったの?」
「いま、やってます・・・」
「それは、リライトでしょ?元原はできてるんぢゃないの?持ってきてっ!」
Izが持ってきたもの。
それは昨日と同じノートに殴り書きしたメモと変わらない原稿の下書きだった。
「昨日、ウチでやってきたのはコレ?なの?」
「シィー、あ、えっと、シィー・・・・」
<えぇ〜〜〜いっ!!!それは、やめれ〜〜ぇ!>
「Aちゃん、この間の取材メモある?」
Aちゃんはデザインのセンスもよかったが、利口な子でメモをとるのも上手で、彼女の取材メモはそれだけ読んでも、取材されたヒトの人柄が読める。そのメモを差し出しながら、
「メモっていうのは、こーゆー風にとるものよっ!確かに、アンタのメモぢゃ原稿はかけん!それに、今回は社内だからいいようなものの、本当の仕事でわからないから、もう一回取材させてくれなんてことはできないのよっ!
もう、いいから、部署訪問のコーナーはAちゃんに書いてもらう。
あんたは、巻頭のエッセイだけを真剣に書きなさい・・・<
今日、これから書けば3時にはあがるわね?」
結局、3時になってもあがらず・・・・。残業モードへ。
当時、会社は世田谷に3つ練馬に1つのビルに分散していたので、全部署同時配布しようと思うと発行日の前々日にはアップして、前日には練馬に発送しておかなくてはならなかった。
残業も夜9時を回り・・・
私も、私の仕事が落ち着いたところで、Aちゃんをゴハンに誘った。
彼女は、もうちょっとキリのいいところまで仕事をするといって、Macの前に戻ったと思ったら、すぐ、また、私のところへ戻ってきて
「Iさんっ!!ゴハン、いきましょう!」とスゴイ勢いで云う。
「う、うん。いいんだけど、原稿は・・・?」
「やる気が削げましたっ!」声を荒げながら、私の正面のパーテーションを指した。
パーテーションの机ふたつ向こうにIzが座っている。
そーっと逆へ回ってみると、
コンビニで買ってきたサンドイッチやおにぎりをむしゃむしゃと喰っているヤツがいる・・・。
あきれて、言葉もでない・・・・。確かに、さっきIzはタバコを買いに行くと出かけたが・・・・。
「Iz?うまい?」
「???」
「一人で喰って、うまいかって聞いてるのっ!」
喰うのをやめて、私を睨みつけたんで、びっくりしたが、そんなことで負けていられない。
「なにも、ごちそうせーと云ってるわけぢゃ、ないのよ。一緒に仕事してるヒトがいるんぢゃない。『タバコ買ってくるついでに、なんか食い物買ってきます?』って 一言聞けない?
AでもRでも昼間、自分たちがちょっと買い物いくときに『行きますけど、何か買ってくるモノありますか?』って声かけてないかい?
>特に、残業してるときはみんな、疲れてるし、腹もへるのも同じよ。
そういう、ヒトを思いやれないようぢゃ、いい文章なんて一生書けないよ」
と、言い捨てて、メシを喰いにいった。
その後、Izは終電が間に合わないと、23:00過ぎに帰っていったが、彼の原稿はどれもまともに使えず、結局、私とAで直し、明け方4:00までかかってそのときの社内報を仕上げた。
Aには、特別に、直行の許可の書類を作ってやり、翌日、午後出勤で良いように計らってやったが、彼女は定時に出社しており・・・・
当のヤツは・・・・・・・・・・・・・・無断欠勤しやがった!
このときの私は、アメリカ出張出発が早いか?血圧が上がって血管キレるのが早いか?
そんな状態だった気がする・・・・。
お気に召したら・・・→
←Clickお願いします。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://hughmami.blog44.fc2.com/tb.php/53-f077a0e8

